http://flyers.arcade-museum.com/?page=thumbs&db=videodb&id=548
近所のスーパーの片隅にあったゲームコーナー(といっても駄菓子屋にあるようなアップライト筐体のゲームが数台あるだけだったが)に設置されていて、秀逸なゲーム性とそのイカれた世界観が強く印象に残っている。
簡単に説明すると「ジャンプする車を操作して先に進むという」至極単純なゲームなのだが、画面写真を見れば分かる通り、なぜそんな場所を選ぶのかという場所ばかり進んでいく。ワーゲンで。
ただゲームの完成度は当時としてはかなり高く、今やっても十分楽しめると思われるほどの出来である。
最初にプレイしたときは小学生だったのだが、あまりの衝撃に落書き帳にジャンプバグの絵を描きまくるという人としての道を軽く踏み外した行為をしていた。
学校のテストの用紙の裏にも書いていたほどだったので、当時の自分の心酔っぷりがよくわかる。
この傾向はジャンプバグからロックンロープ、そしてエレベーターアクションへと続くゲーム絵描き道に続くこととなるが、これが他の物だったらもう少し絵心がついていたのではないかと思うと少々悔やまれる話ではある。
関係ないが、このゲームコーナーで5千円札を拾ったことがある。筐体の影に薄茶色の紙切れが落ちているのを発見したときは完全に動揺しており、サッと拾えばいいものを15分ほどかけてすこしずつにじり寄り、足で自分の方へ引き寄せ、足の裏で完全に隠したのちに周りを確認しつつ目線を周囲から外さずに素早くしゃがみ足の裏の紙幣を拾ってポケットの中に突っ込んでそのまま店の外に出たのであった。
数分後、ポケットからダンボールの切れ端が出てきたことも今ではいい思い出だ。
何はともあれ、スーパーのゲームコーナーは小中学生の青春が詰まったいい場所だった。
今ではそんな寂れたような薄暗いゲームコーナーがあるスーパーは皆無だが、ゲーマー小学生にとって当時と今はどっちが幸せなんだろうなどとふと思うことがある。