「最強のふたり」を観た

リメイク版が日本で公開されるのとアマプラ会員特典で観られるのがもうすぐ終わるのと映画の話になると必ず名前が出てくるという3点がいいタイミングで重なったので観た。
結果最高でしたね、最オブ高。
身体障害者の富豪と介護人になった貧困層の黒人の若者との交流を描いたドラマ」みたいなあらすじ読んだときにはもっとグイグイ泣かせにくるヒューマンストーリーかと思ったけど、最初から最後まで「コミュ力モンスターのドタバタ介護日記」だった。
もう全編コミュ力でぶっちぎれみたいな。
まあ泣いたか泣いてないかで言ったら泣いたけど。


なんだろうな、周りの人を含めて打ち解けあっていく描写がほとんどないんですよ。
時間の流れとともにめっちゃ自然に打ち解けてる。
特にドリスとイヴォンヌ。
終盤なんかなんかもう会話が自然すぎて、「おいおい主婦の井戸端会議か」ぐらいの打ち解けっぷりで笑っちゃうレベルだった。
邦画とかだとこういうのを表現するときにだいたい「反発し合ってたけどバチバチのやり取りがあった結果友情が生まれる」みたいな演出があるじゃん、それがないのがいい。
その表現が決して手抜きで端折ってあるわけじゃなく、ちゃんと仲良くなる過程が想像できるのがいいんだよな。
もちろんそれはフィリップとドリスにも言えるんだよね。
最初は酔狂で雇ったのかと思ったけど、やっぱり息苦しかったんだろうな。
後半を観ると一層そう感じる。


つか他の作品に例えるのはアレだけど、やってることは「アルプスの少女ハイジ」に近いんだよな。
要するに「フィリップの意気地なし!」だもんな、エピソード的には。
それを解決するのがコミュ力モンスターだからこそこれだけ面白いんだと思うけど。


基本笑えてたまにしんみりして、終わり方もちゃんとしていてまごうことなき名作ですね。
押し付けがましい障害者お涙頂戴ドラマじゃないので、そういうのが嫌いな人も安心して観られるのがいいところ。
ちなみに俺が泣いたのはブギー・ワンダーランドとパラグライダーです。
あそこまで楽しんでるのを見るとなんかホッとして泣けちゃうんだよ、俺特有のアレなのかもしれないけど。
顔は笑ってるんだけどね。


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