「ハードコア」を観た

最初から最後まで馬鹿で熱くて「お前らの好きそうなものを全部ぶち込んでやったぜ!」って言われてるような映画だった。
鳩が飛んでたら完璧だったな、さすがにそれはクドいか。


ストーリーは「一度死んでサイボーグ化した男が悪の組織のボスである超能力者にさらわれた妻を救いに行く」という、なんか男の子が好きそうな設定山盛りにしやがったなこの野郎みたいなやつ。
それでいて映像は全編一人称でFPSパルクールを足すという、まるでハンバーグカレーにチーズぶっかけたみたいな頭の悪さで「俺そういうの嫌いじゃないから!」という気持ちで満たされておりました。
ぶっちゃけもうストーリーとかどうでもいい、ただ目の前で起こってる光景を目に焼きつけろ、それが答えだみたいな映画でした。
マッドマックス 怒りのデス・ロード」もストーリーとかどうでもいい感じだけど、こっちはそれに輪をかけてどうでもいい。
一応最後の方にストーリーの起伏があるけど、その起伏すら本当にどうでもいいと言わんばかりの演出で彩られていてもうこちとらシャッポを脱ぐしかありませんわ。


そのどうでもいいストーリーに深く関わってくるジミーっていう登場人物がいるんだけど、こいつがまた完全にイカれててすごい。
ただ性格がイカれてるだけならともかく、ジミーは存在自体がイカれてる。
あまりにイカれすぎてて途中までなんでこんなことになってるんだみたいに思うはず。
その疑問は途中で解決されるんだけど、解決してもなおイカれてるのでもうイかれてる以外の表現が見つからない。
しかも前半のイカれ方と後半のイカれ方の意味合いが全く違って一粒で二度美味しい感じになっております。アーモンドグリコ
つか本当はお前が主役なんじゃないのかジミー。


ラン・ローラ・ラン」って映画あるでしょ、あれ好きな人はたぶんこれも好きだろうな。
スピード感もそうなんだけど、そこに乗ってる曲もいいんだわこれが。
ある場面で突然思いも寄らない曲が流れてきてゲラゲラ笑えるんだけど、それも含めて音楽センスもめちゃくちゃいいなと思った。


あー、オチがないな。
映画の方にはちゃんとしたオチがあるんだけどね、みんな納得のオチが。
そりゃそうだよ、そこはそうしてくれないと困るよ、ってところでちゃんとやってくれるから安心していいよ。
以上です。


ハードコア(字幕版)
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