俺とゲーム 9.レーザーグランプリ(タイトー 1983)

当時の技術を結集して制作された……かどうかは知らないが、なんと全編実写という当時としては異色のレースゲーム。
レーザーディスクを使用することで可能になった全編実写化であるが、売りはそれだけでゲーム内容の方はお世辞にも褒められたものではなかった。
コースの途中途中で映像切替のためにゲームが一瞬止まったり、コース脇の看板が不自然な動きで迫ってきたり。
最終面に至っては完全にクスリをキメた人間の妄想にしか思えないデザインになっているので、ぜひ動画で確認してほしい。
完全にキチガイである。
とは言え実際のレースコース(富士スピードウェイ)を実際に走っているような気分にさせてくれるというのはそれだけで100円を投入するのに値する体験だった。


このゲームを初めてプレイしたきょうもえ少年、あっという間にハマり、あっという間に飽きる。
そりゃ同じ映像だからすぐ飽きるのは当然なのだが、このゲームのおかげで「主流を外れた異常なゲーム」をプレイすることに楽しみを覚えてしまった。
そのせいかどうかは知らないが、同世代とのゲーセン話が全く合わない。
後の対戦格闘ゲームブームの時ですらおかしなゲームばかりをやっていたので、スト2やバーチャファイターに全く思い入れがない。
この時にレーザーグランプリではなくポールポジションにハマっていたら平均的なゲーマーになっていたのかなと思うと、残念な気分と良かったという気分が同時に沸き起こってくる。


ま、どのみち「最狂のレースゲーム」ハードドライビンでおかしなゲーム道に引きずり込まれていたんだろうけどね。



TAITO LASER GRANDPRIX / タイトー レーザーグランプリ - YouTube
全くスピード感がないように見えるが、実際はアクセル操作で画面のスピードも変わっていた。
自分の車や敵車も表示されていたが、これはレーザーディスクから抜き出した映像なので表示されていない。
ドラッグレース終了時に出てくる紫色の四角にはタイムが表示されていたはずだが自信はない。