「サクロモンテの丘-ロマの洞窟フラメンコ-」を観た

スペイン・サクロモンテに住むロマたちのフラメンコとの関わりをインタビュー形式で綴ったドキュメンタリー映画
思った以上にがっつりドキュメンタリーで、EテレとかBS1とかで流れててもおかしくないぐらいのドキュメンタリーっぷりだった。


簡単に言えば隆盛、離散、変化の物語なんだけど、それを話す人々のエピソードがなかなかにあけすけで面白かった。
若い頃に結婚したけど旦那はヤるだけヤッて出ていって私のあそこは今はもうガバガバよみたいなこと言い出す婆さんがいたり、ポテトフライとトマトが人気みたいな詩の話をするおっさんが出てきたりする。
しかもその歌がエンディングで流れます、おっさんのフラメンコとともに。
「女のあそこは兵舎だ、毛が兵隊で豆が大佐」とか歌ってるのを見るとフラメンコのイメージが変わるね。
フラメンコってもっとおしゃれで着飾っていて浮世離れした踊りだと思っていたけど、そうじゃなくてなんか地域のお祭でやってる盆踊りみたいな空気のフラメンコもあるんだと。
まあ歌とか踊りとかギターとかはバリバリのフラメンコなんだけど。
あと小さい子供がちゃんとフラメンコのリズムに乗って踊ってたりするのがよかった。
文化として根付いてるんだね。


ちなみに作品の構成はインタビューがあってその人のフラメンコ披露があってという流れなのでインタビューとフラメンコが半々ぐらいの割合です。
めっちゃフラメンコ見せられる。
そしてみんなうめえ。
そりゃ海外で成功しているようなレジェンドたちだから当然といえば当然だけど、歳をとってもピシッとしてる。
俺には無理です、当たり前だけど。
つかそんなレジェンドをおっさんとか婆さん呼ばわりしてすいません。


全体を通してちゃんとサクロモンテの歴史がわかるような話の流れになってて、時代背景とか民族的な話とかも出てくるのでそういう話が好きな人にはいいかも知れない。
逆に言うと映画に娯楽を求めてる人にはちょっと、いやかなり厳しいと思う。
俺は意外とドキュメンタリーが好きなのでまあまあ楽しく観ましたよ、途中寝そうになったけど。
あと字幕を追うのが大変なので観る人は頑張ってください。
俺は途中で細かいことを追うのは諦めました。